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フリーランスの作り方

フリーランスの作り方。フリーランスになるには?

その当時はMTRの機材も高価で、後にオープンリールの4CHのレコーダーを購入するまでは、カセットテープのオーバーダビングという方法で、録音した物をダビングしながら音を重ねていった。そのため、出来上がるまでにどんな曲になるのかも分からない。

この時期はまだ、DTM(コンピュータでの音楽制作)の機材は大変高価で自由に購入することは難しかった。だから基本的に演奏は人力でやるしかない。楽器を弾ける人に頼めばもっと楽だったろうが、自分がやりたい音に対して理解がある友人など誰もいない。田舎にそんな奴は居ない。

それでもせっせと楽器を練習しながら録音を続け、8曲入りの自主制作テープの完成まで、1年半位かかった。

さて、作ったら次は販売だ。幾つかアイデアもあったのでそれを実行に移すことにした。まず、その当時はインディーズという言葉も無かった時代で、メジャーな販路を持たない音楽は自主制作と呼ばれていた。

そこで、まずは取り扱ってくれる販売店を調べ連絡を取り、店頭で売ってもらうことにした。熊本ではウッドストック、マツレコなど。東京ではFujiyama等、これらに直接持ち込み、店頭においてもらう。そのためだけに東京にも行った。

それと同時に、自主制作のコーナーがある各音楽雑誌に、説明とテープを送り紹介してもらった。記憶にあるのは、ロッキン・オン、フールズメイト、ペリカン倶楽部など結構な割合で紹介していただいた。その他の情報誌などにも方っぱなしから送りつけ、いくつかの雑誌でも取り上げられた。

そうやって遊んでいたある日、レコード店、ウッドストックのケンさんからこういわれた。

「浅川君、きみ面白いね。いまさ、TKUで『とんでもナイト』っていう深夜番組のスポンサーやってるんで、それで宣伝してやるよ。一度番組に出てよ」
「あ、いいすね。出ますよ」

即答した。

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