さて、ここまで来て、Poland在住の友人でアーティストであり研究者の Hanna Kaszewska さんからNFTに関して「NFTは自然環境に本当に悪い影響があります」という指摘がFB上の記事にコメントとしてアップされた。
NFTというシステムの持つ環境への影響
簡単にその論点を書けば、ビットコインやNFTのようなシステムはその処理に過大な電力を必要とすることから、環境負荷が大きすぎるということとなる。
基本的にこれらの仕組みはブロックチェーンというネット上の仕組みを利用して稼働している。
このブロックチェーンという仕組みを乱暴に簡単に説明するとしたら、
「誰かが管理者となって運営されているのではなく、関わる全体で上下関係を作らず管理するするシステム」と言える。
PtoPと言われる管理システムであり、参加する全ての個体が利用者であり、管理者だ。
そしてそれら暗号化などを含め運用に関しては複雑な計算処理が必要となりその点において多くのエネルギーを必要とすることから、エネルギー消費の甚大さが環境に悪影響を与えると言われているわけだ。
Proof-of-Workからの転換
NFTを作るときに使用されるブロックチェーンはそれが正しいという事を確認し保存する為に Proof-of-Work とい仕組みを利用する場合が出てきます。このためNFTの仕組みで利用されるイーサリアム(仮想通貨)には非常に高いエネルギー消費がつきまとう。
そこで、現在は、この Proof-of-Work を使用しない Proof of Stake 型の仕組みを採用する方向に転換されているようだ。
また、実質的にNFTのために消費されるエネルギーが全エネルギーのうちどの程度になるのか?という推測でも実際はブロックチェーンだけで使用される総エネルギーのほんの一部に過ぎないという試算も出ている。
「2019年の世界全体の発電電力量は、27,004TWh、ビットコインが使うのは世界が生み出す電力の0.5%でありNFTはその中の更に一部でしかない」
というのが一つの見方。また、それら発電が再生可能エネルギー源で稼働している場合許容範囲であるという考え。
「調査 2020 年にケンブリッジ大学が行った調査では、PoW ブロックチェーンで使用されるエネルギーの 39% がすでに再生可能エネルギーであることがわかりました。」
これら内容は下記参考サイトを見ていただきたい。
参考サイト
基本的考え方
上記問題はエネルギー問題としては、十分に深刻であると思われる部分と、それらに対しての対応が進んでいるという考え方がある。それら内容から判断すると、現状での問題はあるにしても徐々に問題は解決される方向に進んでいると思っていいのではないか?
テクノロジーの進化には、メリットとドメリットがつきものであるというのは自明の理。それらを天秤にかけた上で、対応を考えるべきだろう。
そして、それは体験しなくては理解も出来ないというのが基本になる。
その中で、これはやっぱり自分の考えとは遊離しているというのであれば撤退すべきだろう。
上記環境問題へのインパクトはある程度解決されていくものと思うが、完全になくなるということはない。ただ、多くの経済活動はそういった側面を持っているため、それら全般にも同じ問題が存在している。その点をどう捉えるのか?という事となる。
まずは、やってみようと思う。