ここは河原町の組織の一室。整然と並んだラック型の機材が数百台並んでいる。その前でNO-ZENとその部下らしき人物が話し合っている。
「TUTIKURO!GADO-GADOのニューラルネットの多層化は進んでいるのか?」
「いやもう、マジやばいっす。ファジー素子の成長因子がNNS(Neural Network System)内であったらしー回路を勝手につくっちゃってて、なんつーかー、3Dっすよ。マジで3D。マジ卍ってかんじー。」
このTUTIKUROと呼ばれている人物は、ボランティア団体の理事長を隠れ蓑にして、組織の一員としてGADO-GADOシステムの開発を進めている。
もともとNECでCPUの開発を行っていた経験からNO-ZENに認められ組織に入ったエンジニアだ。
今のGADO-GADOが起動する前に人体実験としてバイオチップを埋め込んだのだが、当時の技術は十分ではなく、さしたる効果は現れなかった。しかもGADO-GADOのシステムに近づくと言語感覚に異常が起きる。
NO-ZENは続けた。
「それは、進んでいるということだな。」
「そりゃもう、おいらの予想を遥かに超えて、はるか愛。」
「それは、半分ということか?」
「バッチグー。」
「意味が分からない。」
「ただっすね。バイオチップ埋め込まれた、ユミツエワン?被験者?とのコネクションがあんま強くないっす。なんかー、バイオチップ埋め込まれた被験者独自のディサイド係数がガンガン上がっててぇ、分離気味つーか、ま、勝手にやってるみたいなー」
「つまり、こちら側の制御が出来ないというのか?」
「いや、できねー事はないっす。出来ねーことはないっすけど。ナイス松岡修造。ビビディバビデぶ~、ゲロやばいかも。」
「今のGADO-GADOが制御不能になる可能性はどうなんだ!」
「可能性に化膿せい!なんちゃって、ちゃってちゃって、いれちゃって!でもでもでもでも、でもデーモン、岡本理研はとても薄い!」