人間とは面白いもので一人で見た景色と誰かと見た景色では印象が違ったりする。その関係性が景色との関係性に影響するのだろう。
それらは記憶の中で変性し、同じ景色でも印象は違ってくる。
一人で見る景色は、そこそこ美しいがやはり誰かと見た景色の方がより心に残る場合も多いだろう。
人間の脳は単体の事柄だけを記憶しているのではない。それはやはり関係性ととして記憶しているのだ。例えば「山」という単語も様々な要素や関係性から認識されているため、それがマウンテンという言葉に変わっても意味が通じるし、全く違う単語に置き換わっても意味が通じる。それには、置き換えたという認識さえあればよいことになるので、単語そのものには意味がないともいえる。
つまりは関係性のパターンが単語に意味を与えていることとなる。
よって、それらの認識は人によって少しずつ違っている。
同じ単語を差し出してもその意味は人によって違うのが当然であって、同じ阿蘇を見ても同じように感じるとは限らない。
それがあたかも同じものであるという幻想の中で我々は生きている。それは、単語だけではないだろう。