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SunoAIで自動作曲するための歌詞をChat-GPT等色々なAIで作って比較検討してみた。

SunoAIで自動作曲するための歌詞をChat-GPT等色々なAIで作って比較検討してみた。

近年、自動作曲システムにおける歌詞生成において、ChatGPTやGeminiのような大規模言語モデルの併用が注目されています。これらのツールを効果的に活用することで、歌詞の完成度を飛躍的に向上させることが期待できます。本稿では、テキスト生成AIを比較検討し、それぞれの強みや弱みを明らかにすることで、自動作曲システムにおける歌詞生成における最適なツールの選定に役立てていただきたいと思います。

1.はじめに 

Noteにおいては仕事柄、グラフィックの話題が多いのですが、今回は音楽についてです。実は昔、有機生命体というバンドを首謀していて、その流れからローカルテレビのCMソングを仕事として作っていた時期があります。

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この流れで現在は熊本の平成音楽大学でも教鞭をとっていますが、最近の自動作曲システムの進化には脅威を感じています。とはいえ、作曲の技術がなくても音楽が作れる状況になったということは素晴らしい事です。

それでは作曲する際にどのテキスト生成AIを使って作るほうがいいのか考えてみましょう。

2.どんな曲を作る?

どんな曲を作るのか200文字以内で指定する基本の文章を考えましょう。この200文字というのは Suno AI において、曲の概要欄にいれる文章としての最大値です。

今回はラブストーリーのプロットを Chat GPT に考えてもらいます。それを元に出来た概要文が下記です。

「花火と恋の予感」 夏祭りの夜、花火大会で偶然出会った二人、葵と涼。涼が落としたスマホを拾った葵は、返すために涼を探すことに。やがて見つけた涼と共に祭りを楽しむ中で、二人は次第に打ち解けていく。花火が夜空に咲く瞬間、二人の心にも新しい恋が芽生える。

Chat GPT-4o

ただし、人名が入っていると Sumo AI は盗作リスクから作曲してくれません。また、曲調の指定もないので下記に変更してその基本としましょう。

「花火と恋の予感」 夏祭りの夜、花火大会で偶然出会った二人、女と男。女が落としたスマホを拾った男は、返すために女を探すことに。やがて見つけた女と共に祭りを楽しむ中で、二人は次第に打ち解けていく。花火が夜空に咲く瞬間、二人の心にも新しい恋が芽生える。メロディックでドラマチックな曲調とメタファーを多用した歌詞。

プロット自体をAIに考えさせれば便利ですが・・・唄を作るという根本的な行為そのものの否定にもつながるのがちょっと心配です。でも、便利だからまあいいか。

3.SunoAIのオリジナル

まずは上記概要文をそのまま入力して、とにかく作ってみましょう。

画像
Suno の概要分のところに入力してクリエイト

それで出来たのがこちら

1.SunoAIによる作詞作曲

タイトルや画像もダサいっすね。あははは、でも曲自体は悪くないので、作らた歌詞を見てみましょう。

[Verse]
夏祭りの夜 人混みの中で そっと落ちたスマホ 見つけた気がする 
[Verse 2]
君の名前も知らず 探し続けるよ 花火の音が響く 心が急ぐ 
[Chorus]
夜空に咲く花火 僕らの恋も今 心に火花が 燃え上がる瞬間
[Verse 3]
君を見つけた時 笑顔がはじける 一緒に見る花火 二人だけの秘密
[Bridge]
手をつなぎながら 屋台を巡る 甘い金魚すくい 二人の絆深まる
[Chorus]
夜空に咲く花火 僕らの恋も今 心に火花が 燃え上がる瞬間

AIが作ったものとしては十分にいい作品ですが、どうしても歌詞全体に抑揚がなくて、全体として平坦な感じなのと、単語の選び方があまりにあリがち過ぎたり、逆に硬すぎたりと凸凹です。

最終的に何が言いたいのか伝わりづらく雰囲気だけの詩に成っています。

2.Google Gemini

それでは Gemini にて先程の概要文から歌詞を作らせてみましょう。

夏祭り花火と恋の予感

[Verse 1]
夏の夜空を彩る花火の音色 人混みに紛れて 偶然出会った 君と僕 二人の視線 交わす瞬間 胸の奥に 何かが弾けた
[Chorus]
花火の光 君を照らす 瞬きも惜しまず 見つめたまま 熱く燃える 想い 胸に秘め この夜に生まれた 恋の予感
[Verse 2]
落としたスマホ 拾い上げた僕は 君を探し求めて 人混みを歩く 見つけた君と 肩を並べて 祭りを楽しむ 二人の距離
[Chorus]
花火の光 君を照らす 瞬きも惜しまず 見つめたまま 熱く燃える 想い 胸に秘め この夜に生まれた 恋の予感
[Bridge]
夜空に咲き誇る 大輪の花火 その美しさに 息を呑む 君と僕 二人の心 一つに重なる 瞬間
[Chorus]
花火の光 君を照らす 瞬きも惜しまず 見つめたまま 熱く燃える 想い 胸に秘め この夜に生まれた 恋の予感
[Outro]
夏祭りの夜 消えない思い出 花火と共に 刻まれた 恋の始まり この出会いが いつの日か 永遠の愛に 繋がるように

Gemini

いきなり結論から入るというのは結構面白い感じもしますが、もう少し焦らして結果に持っていったほうがいいかもですね。言葉の選び方は悪くないと思います。

それにて作られた曲がこちら

3.Chat GPT-4o

続いては、ChあtGPT-4oによる作詞。

花火と恋の予感

(Verse 1)
夏祭りの夜に響く 遠くの太鼓の音 人混みの中で見つけた 君の笑顔が光る
(Pre-Chorus)
ふとした瞬間に 君のスマホが落ちる 運命の悪戯と 信じて拾い上げた
(Chorus)
花火が夜空を彩る時 僕たちの心も燃え上がる 一瞬の輝きに導かれ 新しい恋が芽生える
(Verse 2)
君を探し求めて 屋台の灯りを追う 金魚すくいの横顔 懐かしい夏の香り
(Pre-Chorus)
ついに見つけた君と 共に歩く祭りの夜 二人の距離が近づく 花火の音が響く
(Chorus)
花火が夜空を彩る時 僕たちの心も燃え上がる 一瞬の輝きに導かれ 新しい恋が芽生える
(Bridge)
星空のキャンバスに 描かれた恋の絵 君の手を握りしめ 二人の未来を願う
(Chorus)
花火が夜空を彩る時 僕たちの心も燃え上がる 一瞬の輝きに導かれ 新しい恋が芽生える
(Outro)
夏の夜の奇跡 永遠に続くように 花火と共に刻まれた 僕たちの恋の物語

Cht GPT-4o

悪くはないですね・・ただまだ言い回しがありがちで、少し陳腐な気がします。生成した曲がこれです。

4.Microsft Copilot

花火と恋の予感

夏の夜空に咲く花火
祭りの喧騒に包まれて 偶然の出会いが運命を変える 君のスマホを拾った僕
人混みの中で探す君
見つけた瞬間、心が踊る 一緒に楽しむ祭りの夜 笑顔が輝く君の横顔
サビ:
花火が夜空に咲くたびに 僕らの心も燃え上がる 新しい恋の予感が この夏の夜に芽生える
屋台の灯りが照らす道
手を繋いで歩く二人 祭りの終わりが近づいても この瞬間を忘れない
サビ:
花火が夜空に咲くたびに 僕らの心も燃え上がる 新しい恋の予感が この夏の夜に芽生える
ブリッジ:
夜空に描かれる光の絵 君と僕の未来を映す この瞬間が永遠に続くように 願いを込めて見上げる
サビ:
花火が夜空に咲くたびに 僕らの心も燃え上がる 新しい恋の予感が この夏の夜に芽生える

Copilot

基本的にCopilotのエンジンははChat GPT-4 を利用していますので、先の Chat GPT-4o と印象は近いです。歌詞はわかりやすいのですがわかり易すぎる感じがします。

5.Cloud 3.5

Chat GPT を超えたのではないと言われているテキスト系GAIですが、最近3.5にアップデートされモーダル系のデータも扱えるようになりました。

verse 1:
祭りの夜に 光る提灯 人混みの中 君と出会った 落ちたスマホが 縁を繋いで 見上げる空に 希望が踊る
chorus:
花火が咲くたび 心が揺れる 君の笑顔が 夜を照らすよ 手を繋いだら 離したくない この瞬間が 永遠になれば
verse 2:
浴衣姿の 君は夏の夢 屋台の灯りに 照らされてる 言葉より強く 瞳が語る 芽生えた想い 星になるかな
chorus:
花火が咲くたび 心が揺れる 君の笑顔が 夜を照らすよ 手を繋いだら 離したくない この瞬間が 永遠になれば
bridge:
打ち上がる花火 夜空を彩る 二人の未来も 輝き出す 偶然が運命に変わる夜
chorus:
花火が咲くたび 心が揺れる 君の笑顔が 夜を照らすよ 手を繋いだら 離したくない この瞬間が 永遠になれば
outro:
花火のように 儚く美しい でも確かな 恋の予感

Cloud3.5 

なかなか比喩的な表現に優れたものがありそうです。言葉の流れも自然でいいですね。その上歌いやすい字数的な配慮もあると思います。

4.結論

各テキスト生成AIではそれぞれの特徴がありますが、断定できる違いというのはあまり確認できませんでした。その中でも Cloud 3.5 は歌詞のベースにするのには優れているのではないかと思います。

次点は Gemini だと思います。もちろん Gemini でも良いフレーズを書き出してくれることは沢山あるので何度か書かせてフレーズのリスト作ってもいいですね。

音楽の歌詞は、主観的な価値が最も重要であり、表現方法は人それぞれです。最終的には、制作者の思いがどれだけ込められているかが重要になります。そのために、いくつか注意すべき点をまとめました。

1. プリントアウトして確認する

画面上だと全体を俯瞰しにくいため、一文の問題が見えにくくなります。候補となる歌詞は一度印刷して、比較検討することをおすすめします。

2. 多種のAIに並行して生成する

単独のAIだけを参考にするのではなく、生成プロンプトなどを少し変えて多元的に作成し、比較検討しましょう。

3. フレーズを整理して混ぜる

実際の歌詞の中で、メインフレーズ(サビに持ってくることが多い)を確定し、配置を意識しましょう。

4. 字数を意識して合わせる

実際に歌うことを前提に、字数を調整することも必要です。

5. 硬い単語の使い方に注意する

曲の雰囲気に合わない場合は、別の単語に差し替えましょう。

6. 最後は自分の感性で

最終的には、制作者自身が微調整して流れを作り変えるべきです。間違いなく、そのほうが良い歌詞になるでしょう。

5.感想

以前、仕事で音楽を作っていたときは、楽器が弾けなかったこともあり、音楽を作り上げるのにとても時間がかかり、「音楽を一生の仕事にするのは無理だ」と考えていました。

また、時間をかけて作ってもそこそこの曲しかできないという現実で、毎回ちょっと落ち込みながら仕事していたのです。ただ救いはありました。

「だって、作れるだけましじゃん!多くの人は音楽なんて作れないんだから!」と。

しかし、この救いは自動作曲システムによって崩れました。誰でも作れるじゃん!!!!

クソ!そうやって音楽は消費されるだけの存在に・・・・失礼しました。

後ろ向きなことを言っても仕方ないですね。

それより、この素晴らしいクリエイティブツールの存在を喜び楽しむべきです。楽器が弾けなくても録音できなくても歌うことすら無理でも、名曲を生み出せる時代です。すげーわ。

6.サンプル曲

さて、色々比較検討する為の情報は書きましたが最終的にどんな歌詞がいいのかはやはり主観に左右されることから書かずじまいだったわけですが、歌詞に関してはプロの腕前とまではいかないのですが、一応自作の曲も何曲かさらしておきます。

モノクロームの日々

ネットで知り合った知人が忙しそうだったので作った曲。各AIの生成データを元に最終的には自分で3割り程度書き直しています。

海の音

ほぼAIの歌詞なんですが、読み間違いなどの文字を変更しています。まだ少しメロディーに合わせるために読み違いがありますね。日本語の歌詞として文章の整合性よりそれぞれの文節の文字数などを優先させました。

朝霧の山道をゆく

半分以上の歌詞は書き直していますが、この曲は表現したいことがはっきりしていてそのために作ったんですが・・・いやぁまだまだです。雰囲気は出ているのですが、十分に練られた歌詞には成っていないですね。100回近く作り直しましたが、難しい。

お助けDXラボ!

ちょっとふざけた曲なんですが・・DX関連のコンサルのチームやってて、作ってみました。基本はGeminiで作らせましたが、「ユーモアを交えて」的なプロンプトで書かせたんですが、結構笑えるかも。

サムネイルの画像は Midjourneyで作っています。ほんとすごい時代だよねー。

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